[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師). more.. ]
暑い季節はどうしても汗をかきますので、満員電車やオフィスで周囲の人に「汗臭い!」と思われてないか心配かと思います。
もしかすると実際にご自身で「汗臭い」と自覚されていたり、知人や同僚に「汗臭い」と指摘されて悩んでいる方もいるかも知れません。
汗の臭いを抑えるためには、まず「なぜ汗が臭うのか」原因を知る必要があります。
汗をかくと雑菌が繁殖しやすく、その雑菌が汗の成分や皮脂を分解することで嫌な臭いが発生するのです。
雑菌の繁殖を防いで汗の臭いを抑えるためには、簡単にできる以下の13個の対策を実践しましょう。
- 汗をこまめに拭く
- 速乾性のある服を着る
- 着替えを用意する
- 汗脇パッドを使う
- わき毛を処理する
- 制汗剤を使う
- 外出前にはシャワーを浴びる
- 食生活を見直す
- アルコールは控えめにする
- 水をしっかり飲む
- ゆっくり入浴する
- 有酸素運動をする
- エアコンの温度は下げすぎないようにする
それでも汗の臭いがどうしても気になるという人は、皮膚科や美容外科を受診して下さい。
汗を抑える注射やアポクリン腺を取り除く手術を受ければ、汗の臭いの心配から完全に解放されるはずです。
汗の臭いの原因は雑菌の繁殖
汗の臭いの原因は、ズバリ雑菌の繁殖です。
汗自体は基本的に無臭ですが、汗をかいた部分に雑菌が繁殖することで嫌な臭いを発するようになります。
- エクリン腺
- アポクリン腺
の2種類があります。
エクリン腺の汗
エクリン腺の汗は嫌な臭いをあまり出しません。
しかし、汗をかいた後にそのまま放置しておくと、皮膚表面の皮脂や垢と混じり合い、雑菌が繁殖して皮脂や垢を分解しますので、嫌な臭いを発するようになります。
アポクリン腺の汗
アポクリン腺の汗には、タンパク質や脂質が含まれています。
ですから、雑菌が繁殖しやすく、さらにそのタンパク質や脂質を分解することで、嫌な臭いが発生するのです。
エクリン腺の汗も放置すると雑菌が繁殖する
エクリン腺の汗は、サラサラしていて無臭です。
そのため、エクリン腺の汗が直接的にワキガの臭いや嫌な臭いを発することはありません。
でも、エクリン腺の汗も放置すると、皮脂や垢と混じり合って、そこに雑菌が繁殖して、皮脂や垢を分解することで臭いが生じます。
エクリン腺は口唇や亀頭を除く全身に分布していますが、特に手のひらや足の裏、脇の下に多く分布していて、1日で700~900mlの汗を産生しています。
エクリン腺の汗は水分が99%以上で、そのほかナトリウムイオンや塩素イオン、尿素、尿酸、アンモニアなどが含まれています。
エクリン腺は真皮深層から皮下脂肪内に位置していて、分泌部や導管は渦巻き状で、表皮近くはコイル状になっているという特徴があります。
アポクリン腺の汗は雑菌が繁殖しやすい成分
汗は雑菌が繁殖することで嫌な臭いを生じますが、アポクリン腺の汗は雑菌が繁殖しやすいので、嫌な臭いが生じます。
アポクリン腺の汗にはタンパク質や脂質が含まれていて、それを皮膚の常在菌が分解するので、嫌な臭いが発生するのです。
アポクリン腺は、脇の下や外耳道、鼻翼、乳輪、臍(へそ)の周囲、外陰部に分布している汗腺で、アポクリン腺の汗はややネバネバとした粘稠性(ねんちゅうせい)のある汗ではあるものの、汗自体は無臭です。
しかし、アポクリン腺の汗には、エクリン腺と同じ水分やナトリウムイオン、塩素イオン、尿素、尿酸、アンモニア以外に、タンパク質や脂質が含まれています。
分泌部はエクリン腺と同じ構造であるものの、汗の出口が皮脂腺とつながっているので、タンパク質や脂質が含まれているのです。
皮膚には1兆個以上の常在菌がいるとされています。
この皮膚の常在菌が、アポクリン腺の汗の成分であるタンパク質や脂質を分解することで臭いが発生します。
肉にはタンパク質や脂質がたくさん含まれていますが、肉は腐ると、とても嫌な臭いが発生します。
それと似たようなことが皮膚で行われていると考えると、アポクリン腺の汗が嫌な臭いを発するのも納得できると思います。
汗の臭いを抑える対策・方法
汗の臭いを抑えるために、以下の13個の、今すぐ出来る簡単な対策、方法を実践しましょう。
- 汗をこまめに拭く
- 速乾性のある服を着る
- 着替えを用意する
- 汗脇パッドを使う
- わき毛を処理する
- 制汗剤を使う
- 外出前にはシャワーを浴びる
- 食生活を見直す
- アルコールは控えめにする
- 水をしっかり飲む
- ゆっくり入浴する
- 有酸素運動をする
- エアコンの温度は下げすぎないようにする
汗をこまめに拭く
汗の臭いを抑えるためには、汗をかいたらすぐに拭きとるようにしましょう。
エクリン腺の汗もアポクリン腺の汗も、基本的に無臭です。
でも、汗をかいた後に、それを放置しておくことで、雑菌が繁殖して嫌な臭いを発するのです。
そのため、汗をかいたらすぐにふき取れば、嫌な臭いを抑えることができます。
ただ、汗を拭きとる時には1つ注意することがあります。
それは、乾いたタオルは使わないことです。
汗は蒸発することで、体内の熱を放散させて、体温調節をする効果があります。
また、適量の汗は肌の保湿効果があるのです。
乾いたタオルで汗を拭くと、皮膚表面の汗をすべて取ってしまいます。
ですから、体温は下がらないし、皮膚は乾燥しますので、脳が「もっと汗をかかなければ!」と思って、どんどん汗を出してしまいます。
つまり、乾いたタオルで汗を拭くと、さらに汗が出る、また乾いたタオルで汗を拭く、さらに汗が出るという悪循環に陥るのです。
そのため、汗を拭く時は、おしぼりのような一度濡らして絞ったタオルを使うと良いでしょう。
ただ、おしぼりを持ち歩くのは大変ですから、アルコール成分の入っていないウェットティッシュでもOKです。
ウェットティッシュなら持ち歩きやすいですし、使い終わったらすぐに捨てることができるので便利だと思います。
速乾性のある服を着る
汗の臭いを抑えるためには、速乾性のある服を着るのも良いでしょう。
汗をかいて、下着やシャツが湿ってしまうことがありますが、それを放置すると雑菌が繁殖します。
そのため、速乾性のある服を着ることで、雑菌の繁殖を防いで、汗の嫌な臭いを発生させないようにするのです。
吸汗作用・速乾作用のある下着やシャツは、様々なメーカーが販売しています。
汗をかく季節はそのような下着やシャツを着るようにしましょう。
着替えを持っていく
通勤時に必ず汗をかくという人や外回りの営業で汗だくになる人は、通勤バッグの中に着替えを1組入れておくと良いでしょう。
汗をかいた服を着替えて、清潔な服を着れば、汗の臭いを抑えることができます。
いくら速乾性のある下着やシャツを着ていても、汗をかいた瞬間に汗を蒸発させて、乾かしてくれるというものではありません。
そのため、汗をかいた後は服を着替えるのが最も効果的なのです。
荷物が多くなって少し面倒かもしれませんが、出勤する時は着替えを1組持って行きましょう。
会社に到着したら、または外回りが終わったら、「濡れたタオルで汗を拭いて」「着替えて」からオフィスに向かえば、汗の臭いの心配をせずに仕事に打ち込むことができるでしょう。
汗脇パッドを使う
汗脇パッドを使うことでも、汗の臭いを抑えることができます。
汗脇パッドは汗を吸収して、さらに消臭してくれますので、汗の嫌な臭いを発生しにくくするのです。
最近は女性用だけでなく男性用の汗脇パッドも市販されています。
汗脇パッドを使えば、汗の臭いを抑えられるだけでなく、シャツや下着の汗ジミや黄ばみも防いでくれるというメリットもあります。
腋毛(ワキゲ)を処理する
腋毛を処理することも、汗の臭いを抑えるには効果的です。
腋毛があると、それだけ熱がこもって、汗も溜まりやすいので、雑菌が繁殖し、臭いの原因となるのです。
脇の下にはエクリン腺がたくさん分布しているだけでなく、臭いの原因となるたんぱく質や脂質を含む汗を分泌するアポクリン腺があります。
そのため、脇の下は汗をかきやすく、さらに臭いが発生しやすいのです。
その脇の下に腋毛が生えていたら、臭いが発生するリスクはさらに高くなります。
ですから、腋毛を処理して、臭いの発生リスクを下げなければいけないのです。
「男なのに腋毛を処理するなんて恥ずかしい」と思う男性もいるかもしれません。
でも、腋毛を処理せずに、きつい臭いを周囲にまき散らすよりも、腋毛を処理して臭いのリスクを下げたほうが良いと思いませんか?
腋毛を処理しているかどうかなんて、タンクトップ1枚で両腕を上げながら歩かない限り、周囲の人にはわからないのですから。
腋毛を処理する時は、カミソリを使って皮膚を傷つけないよう注意して剃るようにしましょう。
毛抜きで脱毛したり、脱毛サロンで脱毛するのはあまりおすすめできません。
先ほどもご紹介しましたが、このアポクリン腺の構造を見てもわかる通り、アポクリン腺の汗は毛穴とつながっています。
そのため、脱毛をすると毛穴を刺激しますので、アポクリン腺の活動を活発化させることになるんです。
また、毛穴近くのエクリン腺を刺激して、エクリン腺からの汗の分泌を活発化させる可能性もあります。
さらに、脱毛すると毛穴に皮脂や垢が詰まりやすくなります。
そのため、脱毛をすると腋毛を処理しても、逆に汗の臭いがきつくなることもあるんです。
腋毛を処理するときは必ず「抜く」のではなく「剃る」ようにしましょう。
制汗剤を使う
汗の臭いを抑えるために、制汗剤を使うのも良いでしょう。
- 汗を抑える効果の高いタイプ
- 殺菌作用で雑菌の繁殖を抑えるタイプ
の2パターンのものがあります。
汗を抑えることでも、雑菌の繁殖を抑えることでも、汗の臭いを消すことができますので、自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。
銀イオン入り制汗剤には注意
ただ、銀イオンの入ったものは要注意です。
銀イオンには高い殺菌・抗菌効果がありますので、銀イオンの入った制汗剤を使うと雑菌の繁殖を防いで、汗の臭いを抑えてくれます。
でも、銀イオンが入った制汗剤は、銀イオンを皮膚に直接触れさせることになります。
そのため、金属アレルギーがある人には、かぶれや湿疹ができる可能性がありますので、あまりおすすめできません。
また、今は金属アレルギーを発症していない人でも注意が必要です。
2016年5月31日にイギリスの科学雑誌「Nature Nanotechnology」に発表された、大阪大学大学院薬学研究科や大阪大学微生物病研究所などの共同研究では、以下のように結論付けています。
金属アレルギー発症において、これまで原因と考えられてきた金属イオンではなく、この金属イオンが生体内外で凝集し、金属ナノ粒子とよく似た形状となり、これらの粒子に曝露すること引き金になり発症し得ることを明らかとする
引用元:世界初!マウス実験モデルを確立 金属アレルギー発症原因の解明に光
この研究では、金属イオンは直接的に金属アレルギーを発症させることはないけれど、金属イオンが皮膚などから体内に入って凝集し、金属イオンよりも大きな金属ナノ粒子となることで金属アレルギーの発症原因となるとしているのです。
外出前にはシャワーを浴びる
汗の臭いを抑えるためには、外出前にはシャワーを浴びましょう。
シャワーを浴びて余分な皮脂や垢、皮膚表面に残っているアポクリン腺からの汗の成分を洗い流しておけば、外出先で汗をかいても、臭いを発するリスクが少なくなります。
汗の臭いは皮脂や垢、アポクリン腺の汗のタンパク質や脂質を、皮膚の雑菌が分解することで起こりますので、雑菌が分解するものをなくしておけば、臭いのリスクは少なくなるのです。
ただ、皮脂や垢をなくそうと、あまりに肌をゴシゴシこすり過ぎると、肌荒れや乾燥の原因になりますので、外出前は皮膚表面の汚れを軽く洗い流す程度で構いません。
食生活を見直す
汗の臭いを抑えるためには、食生活を見直しましょう。
- カロリーが高いもの
- 脂質の多いもの
ばかりを食べていると、汗の臭いがきつくなります。
汗の臭いが気になる人は、野菜中心の健康的な食事をするようにしましょう。
- アポクリン腺の汗に含まれるタンパク質や脂質
- 皮膚表面の皮脂や垢
が雑菌で分解されることです。
肉類や揚げ物などの脂っこい物ばかりを食べていると、体内の余分なタンパク質や脂質が増えることになります。
したがって、アポクリン腺の汗に含まれるタンパク質や脂質は増えますし、皮膚表面の皮脂も増えるでしょう。
そうなると、少し汗をかいただけでも、汗の臭いがきつくなります。
もちろん、肉類や脂質を食べてはダメというわけではありません。健康維持のためには肉や脂分も必要です。
肉類や脂質は控えめにして、野菜中心の健康的な食事をして、汗の臭いを抑えるようにしましょう。
アルコールは控えめに
汗の臭いを抑えるためには、アルコールは控えめにしましょう。
- 汗の量が増えますし
- アルコールは分解途中で臭いのきつい物質に変わり、それが汗から排出されますので
汗の臭いがきつくなるのです。
アルコールは体温を上げたり、皮膚の血管を拡張することで、汗の量を増やします。
汗の量が増えれば、それだけ皮膚の雑菌が繁殖しやすくなりますので、汗の臭いの原因になります。
また、アルコールは肝臓で分解される過程で、アセトアルデヒドや酢酸に代わりますが、アセトアルデヒドや酢酸はきつい臭いを放つ成分です。
アセトアルデヒドや酢酸の大部分は尿から排出されますが、一部は汗から排出されますので、いつもは無臭のはずの汗が、きつい臭いの汗に変わるのです。
さらに、その汗が雑菌を繁殖させ、皮脂や垢を分解するのですから、アルコールは汗の臭いをきつくするための飲み物と言っても過言ではありません。
汗の臭いが気になる人は、アルコールは控えめにしましょう。
水をしっかり飲む
汗の臭いを抑えるためには、水分補給はしっかり行いましょう。
汗の臭いが気になる人は、汗の量を減らすために水分補給を少なめにする人がいるかもしれませんが、それは逆効果です。
水分補給をしっかりして、汗をかきやすい状態にしておくと、臭い成分の少ない汗をかくことができるのです。
少量の汗に集中するタンパク質と脂質
アポクリン腺には臭い成分となるタンパク質や脂質が含まれています。
水分補給をあまりおこなわなければ、汗の量は減るでしょう。
でも、少しの汗にたくさんのタンパク質や脂質が含まれることになりますので、強烈な臭いとなるのです。
汗が少ないと放置されやすい
しかも、少量の汗だと汗をかいたことに気づきませんので、汗を拭きとらずに放置してしまうこともあります。
汗が少ないと汗腺に老廃物が溜まりやすい
また、汗の量が少ないと汗腺に老廃物が溜まりやすくなります。
普段はあまり臭くならないエクリン腺の汗も、老廃物がたくさん含まれることで、雑菌の温床となり、いつもよりも臭いがきつくなる可能性があります。
そのため、臭い成分の濃度が低い、サラサラのきれいな汗をかけるように、水をしっかり飲む習慣をつけましょう。
湯船に入ってゆっくり入浴
汗の臭いを抑えるためには、湯船に入ってゆっくり入浴することも効果的です。
湯船に入ってゆっくり入浴することで、汗腺を鍛えることができ、汗をかきやすくするのです。
また、体温を上げることで、代謝をアップさせますので、体内の老廃物が溜まらずに、きれいな汗をかくことができます。
夏の暑い季節は、「あまり汗をかきたくないから」、「暑いし、面倒くさいから」などの理由で、入浴をシャワーだけで済ませる人が多いと思います。
でも、夏こそ湯船にゆっくり入って入浴し、汗の臭い対策としておおいに活用したいところです。
有酸素運動をする
有酸素運動をすることでも、汗の臭いを抑えることができます。
これも、入浴と同じように、汗腺を鍛えて、日ごろからサラサラ、きれいな汗をかけるようにしておくことで、汗の臭いを抑えるようにするものです。
「いくらサラサラでも、汗をかけば雑菌が繁殖しやすくなるから意味がないのでは?」と思うかもしれません。
しかし、いつも汗をかいておけば、オフィスや人混みに行った時でも、臭いの原因成分が少ないきれいな汗をかくことができます。
普段汗をかかない人が、オフィスや人混みで汗をかいたらどうなるでしょう?
臭いの原因成分となる、タンパク質や脂質、老廃物がたっぷり入った汗をかくことになりますので、すぐに臭くなってしまうのです。
ですから、有酸素運動をしてサラサラな汗をかけるようにしておくようにしましょう。
エアコンの設定温度を下げすぎない
汗の臭いを抑えるためには、エアコンの設定温度を下げすぎないことも大切です。
汗をかきたくないからと、エアコンの設定温度を下げすぎていると、汗腺が閉じてしまって、汗をかきにくくなってしまうのです。
汗をかきにくくなれば、暑いところに行った時に、臭い成分の濃度が高いドロドロの汗をかいてしまい、汗の臭いがきつくなってしまいます。
そのため、汗腺が閉じないように、エアコンの設定温度は下げすぎず、28℃前後に設定すると良いでしょう。
どうしても汗の臭いが気になるなら皮膚科や美容外科へ
ご紹介した13個の汗の臭い対策を実行しても、汗の臭いがどうしても気になる人は皮膚科や美容外科を受診しましょう。
医療機関で治療を行えば、汗の臭いの悩みから完全に解放されるはずです。
汗の臭いを抑えようと様々な対策を行っても、汗の臭いがきつくて悩んでいる人は、ワキガの可能性があります。
ワキガの人はアポクリン腺が、普通の人よりも発達しているため、汗の臭いがきつくなってしまうのです。
日常生活の中で改善できないワキガの臭いも、皮膚科で医学的な治療を受ければ、改善させることができます。
皮膚科では、汗の分泌や臭いを抑える塩化アルミニウム液を処方してもらえます。
ただ、塩化アルミニウムは痒みを引き起こすことがありますので、注意して利用しましょう。
それでも、臭いを抑えられない場合は、ボトックス注射で脇の汗の分泌を抑えたり、脇の下を切開してアポクリン腺を医師が目で確認しながら取り除く剪除法(せんじょほう)や、脇の下に細い管を入れて、アポクリン腺やエクリン腺、皮脂腺を掻きだして吸い取る皮下組織吸引法などの手術を受けることもできます。
病院によっては、剪除法は保険適用になって、両脇で5万円以下で手術できることもあります。
メスで切開することに恐怖を感じるかもしれませんが、一度手術してしまえば、基本的に再発はしませんので、もう二度と「汗臭いかも。周りの人に臭いと思われてるかな?」と悩むことはないのです。
ただし、中には「自分は臭い」と思っていても、実は全然他人には臭っておらず、自分だけが思い込んでいる場合もあります。
こうしたケースでは心療内科や、神経科、メンタルクリニックなどでの診察が必要なこともあります。
まとめ
汗をかいても、雑菌の繁殖を抑えて、タンパク質や脂質、皮脂、垢を分解しないようにすれば、汗の臭いを押させることはできます。
汗の臭いを抑えるために、汗をかかないようにしようと、汗の分泌を抑えるツボを押したり、制汗剤を広範囲に塗ったり、リンパ節を冷やしたりする人がいるかもしれませんが、それはどうしても汗ビッショリにになりたくないデートや転職の面接など勝負の時だけにしましょう。
汗は体温調節機能を果たしていますので、強制的に汗をかかないようにするのは、体に熱を溜めこんで熱中症になりやすくなります。
また、自律神経が乱れたり、老廃物が溜まりやすくなって、少し汗をかいただけで、きつい臭いを発するようになってしまいます。
普段は汗を止めるのではなく、汗をかいても臭わないようする対策をしてください。
まずは、上でご紹介した13個の今から出来る、簡単な方法を試してみましょう!
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