看護師の3つの「きつい」の解決法~精神・身体・子育て~

看護師きついの解決法 看護師の仕事

[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師).    more.. ]

看護師の仕事は、とてもハードです。体力的にも精神的にもきついですよね。

また、職場環境によっては、育児との両立が難しい時もあるでしょう。

力仕事や立ち仕事ばかりで毎日のように残業があり、夜勤回数が多ければ、体力的にきついと感じるのは仕方のないことです。

また、患者さんの命にかかわる責任の重い仕事をしていれば、精神的にきつくなるのは当然ですし、患者さんの対応や職場の人間関係でストレスを抱えることもあります。

そして、残業が多く、休みの融通が利かない環境では、育児と仕事の両立がきつくて、悩みを抱えているママさん看護師も多いでしょう。

看護師が「きつい!」と感じた時はどうすれば良いのか、悩み別の解決法をご紹介していきます。

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体力的にきつい時

看護師の仕事は、体力的にきついものです。体力的にきついと感じる時は、しっかりと睡眠を取って体を休めたり、夜勤回数を減らしてもらうように交渉しましょう。

体力的にきついのに、そのまま我慢して働いていても、何のメリットもありません。それどころか、体調を崩してしまうことになります。看護師の仕事は、体力的にきついから仕方ないと諦めるのではなく、体力的にきついからこそ、しっかり対策を取るようにしましょう。

休息をとって体のメンテナンスを

体力的にきつい、疲労困憊でクタクタという時は、とにかく休息を取ることが大切です。また、マッサージなどで体のメンテナンスをしても良いでしょう。

体力的にきついと感じているなら、あなたの体がSOSを出している状態です。その状態が続けば、体調を崩してしまうことになりますので、しっかり体を休めて、疲労回復を図る必要があるのです。

休息の方法としては、やはり睡眠をしっかり取ることが一番大切です。睡眠は体の疲れを取るだけでなく、脳の疲れも取ってくれます。

睡眠を取るときは、睡眠時間も大切ですが、睡眠の質にこだわるようにしましょう。睡眠の質が悪いと、長時間寝ても疲れが回復しません。質の良い睡眠を取るためには、寝る前にカフェインは取らない、入浴で体を温める、寝酒や深酒はしないなどの工夫が効果的です。

マッサージを受けると、体の疲れが取れるだけでなく、気持ちよさを感じることで心のリラックスにもつながります。また、マッサージは「ちょっとした贅沢、自分へのご褒美」になりますので、前向きな気持ちになることができます。

夜勤回数を減らしてもらえるように交渉

夜勤が多くて体力的にきついと感じる時は、夜勤回数を減らしてもらえるように師長に交渉してみましょう。夜勤回数が少なくなれば、体力的に楽になって、仕事にも集中できるようになりますし、仕事を楽しく感じるようになるはずです。

夜勤は生活リズムが崩れてしまうので、体力的にきついものです。生活リズムが崩れると、体内時計が乱れますので、自律神経のバランスが不安定になり、交感神経が活発になります。そうすると、常に体が緊張した状態が続いて、疲れが溜まりやすく、さらに疲れが取れにくくなってしまいます。

夜勤に入った後はグッタリ疲れてしまう、疲れが取れないという人は、夜勤回数を減らしてもらうことが、疲労回復への一番の近道です。

師長に交渉する時は、遠慮気味に夜勤を減らしてほしいと言うのではなく、「夜勤が体力的にきついから、このままでは仕事を辞めることを考えている」など、少し大げさに感じるくらいに「夜勤がきつい」とアピールすると良いでしょう。

精神的にきつい時

看護師の仕事をしていると、精神的にきついと感じることがたくさんあります。しかも、精神的にきつい時ほど、休日でも仕事のことを考えてしまう傾向がありますので、まずは仕事を完全に忘れてリフレッシュすることを心がけましょう。

また、悩んでいる理由によっては、先輩看護師を参考にしたり、師長に相談することでも、ストレスが軽減したり、悩みが解決することもあります。仕事を完全に忘れるためのコツや悩み別の解決法を詳しくアドバイスしていきます。

仕事を忘れてリフレッシュ

看護師の仕事が精神的にきつい、ストレスが溜まっていると感じる時は、とにかく仕事を忘れてリフレッシュをしましょう。

丸1日仕事のことをまったく考えない日を作って、自分の好きなことをすると、リフレッシュできて、精神的にゆとりができますので、また頑張ろうと前向きな気持ちになれます。

仕事が休みの日でも、ふと仕事のことを考える瞬間はありませんか?「あぁ、昨日はインシデント起こしちゃったなぁ」とか「明日、嫌な先輩と同じ勤務だなぁ」とか。そうすると、仕事のことを思い出して、精神的なストレスになりますよね。休日なのに、仕事のストレスを抱えていることになります。

そうならないためにも、丸1日思いっきり自分のしたいことをしましょう。どこかへ日帰り旅行するのも良いですし、ひたすら趣味に没頭するのも良いでしょう。

この時のポイントは、誰かと一緒に行くなら同業者は避けることです。同じ職場の同僚なんてもってのほか、ほかの病院で働く看護学生時代の友達も避けましょう。会話がどうしても仕事関係のものになってしまうからです。

医療看護系とは全然関係ない人と一緒に行くようにすると、仕事のことを思い出さなくて済みます。

患者さんの対応に悩む時は先輩の対応を参考に

患者さんの対応に悩んで精神的にきついと感じる時は、患者対応が上手な先輩看護師の対応を参考にしましょう。あなたの職場に患者さんの対応が上手、あしらい方がうまい先輩看護師はいませんか?その先輩の対応の仕方を参考にしたり、アドバイスをもらうようにすると、精神的なストレスが軽くなります。

患者さんに接するのは、時々面倒に感じることがありますよね。特に、最近は「患者様」として対応しなければいけない場合もありますし、患者さんもそういう対応を望んでいる人が増えているからです。

また、理不尽なことでクレームを入れる“モンスターペイシェント”も問題になっています。こういう患者さんばかりに接していれば、精神的にきついと感じるのも仕方がありません。

ただ、あなたの職場にちょっと面倒な患者さんの対応が上手な先輩がいると思います。その先輩の対応方法を参考にしてみると、精神的なストレスは減るはずです。

そういう患者さんの対応には、ちょっとしたコツがあるんです。とにかく、「患者さんに言いたいこと言わせて、自分は傾聴を心がける。その後に自分の主張を言う。」、「笑顔でさらりと断る」などです。

また、そういう対応をしている時の、心の中で思っていることも先輩に聞いてみましょう。きっと、「話し長いなぁ、この患者」とか「あぁ、面倒くさい!」とか考えているはずです。

対応の上手な先輩でもそういうことを考えていると思ったら、患者さんをストレスに思っているのは自分だけじゃないとわかって、心が軽くなりますよね。

職場の人間関係がきつい人は師長に相談

看護師の職場の人間関係が悪い時も、精神的にきつくなります。職場の人間関係が原因だったら、師長に相談しましょう。

職場の人間関係が悪いと患者さんに迷惑をかけることがありますし、もしいじめを受けているなら精神的に参ってしまいますよね。師長は職場の環境を整えることが仕事の1つですので、職場の人間関係で精神的にきついと感じているなら、遠慮せずに相談してください。

看護師の職場は良くも悪くも女の職場です。女性がたくさん集まれば、どうしても人間関係はこじれて、派閥争いや足の引っ張り合い、悪口の言い合いが出てきます。また、いじめがある職場も少なくありません。

仕事のことで悩むならともかく、職場の人間関係で悩んで精神的にきついと感じるのは、納得いかないですし非生産的です。でも、実は仕事面よりも職場の人間関係のほうが精神的にきついことが多いのです。

人間関係で精神的にきつい場合は、師長に相談してください。まず、師長に人間関係で悩んでいること、いじめを受けている、看護師同士のいざこざで患者さんに迷惑がかかっていることなど悩みの内容を具体的に相談しましょう。

そして、「忙しいから」などの理由で対処を先延ばしされないように、「○日までに対処してください」と期限を決めてお願いするのです。もし、その期限までに何も師長がしてくれなければ、その職場を見切って、異動なり転職なりを考えた方が良いでしょう。

育児との両立がきつい人

看護師の仕事は育児と両立させるのが大変ですよね。でも、外来へ異動したり、院内託児所がある病院へ転職すると、育児と仕事を両立させることも楽になります。

外来は残業が少なく定時で上がれることが多く、保育園へのお迎えが苦になりません。また、院内託児所を利用すれば、病棟で働きながら、仕事と育児を両立させることができるのです。

仕事と育児を両立させるのは無理と諦める必要はありません。看護師の仕事と育児を両立させる方法を詳しくご紹介していきます。

外来など育児と両立しやすい部署へ異動

育児と仕事の両立がきついと感じる人は、まず外来など育児との両立がしやすい部署への異動を考えましょう。外来は診療時間が決まっていますので、病棟に比べると残業が少ないというメリットがあります。

育児中の看護師さんは、保育園に子供を預けて働いている人が多いと思います。保育園に預けながら働けば、仕事と育児の両立もできるのでは?と思われがちですが、そうではないのが現実です。

残業が多い病棟の場合、保育園のお迎えの時間が迫ってきますので、常に保育園のお迎え時間を気にしながら焦って残業しなければいけません。場合によっては、みんなが残業している中、自分だけ定時で上がって保育園のお迎えに行かなくてはいけないこともあります。

みんなが残業しているのに、保育園のお迎えがあるからといって、自分だけ定時で退勤するのはとても心苦しいですし、みんなからの視線が痛くて職場に居づらい雰囲気になります。肩身の狭い思いをしながら働くのは、精神的につらいものです。

それなら、病棟から残業の少ない外来へ異動すれば、問題は解決します。外来はほぼ定時で上がれますから、「自分だけ残業しない」ということもありません。また、外来はあなたと同じように育児中の看護師さんが多いですので、お互いに協力してカバーし合えるというメリットもあります。

院内託児所がある職場へ転職

育児と仕事をしっかり両立させながら、病棟でバリバリ働きたい、夜勤にも入りたいという人は、院内託児所がある病院へ転職しましょう。

院内託児所がある病院なら、残業時間をあまり気にする必要がありませんし、保育園への送り迎えの手間もありません。しかもほとんどの場合、一般的な保育園より保育料が安いというメリットもあるのです。

特に、夜勤に入りたい人、子供が病気になった時に預けるところがない人は、「24時間対応」、「病児保育OK」などの託児所があるところをオススメします。

外来だったら、確かに残業が少ないので育児と仕事を両立させやすいですが、医療の最前線から遠ざかってしまうという不安を持つ看護師さんもいます。でも、病棟では残業が多くて両立させにくいというジレンマがあるのです。

このような悩みを持っているなら、院内託児所がある病院へ転職しましょう。そうすれば病棟でバリバリ働きながら、育児を両立させることができます。

夜勤に入りたい人は、24時間対応の託児所があるところに転職すれば、お子さんを託児所に預けて自分は夜勤に入ることができます。夜間に預けることが不安という人でも、同じ院内にいると思えば安心ですね。

また、お子さんが病気になった時はどうしますか?一般的な保育園では、体調が悪い時は預かってくれません。でも、ほかに預かってくれる人もいないのであれば、あなたが仕事を休んで看病する必要があります。

でも、看護師はなかなか休めない仕事です。お子さんの看病を理由に休んでしまうと、職場の独身看護師から冷たい目で見られる可能性があります。

そうならないために、病児保育OKの託児所があるところを選びましょう。病児保育OKの託児所だったら、育児と仕事をしっかり両立させることができます。

まとめ

看護師をしていて「きつい!」と感じているのは、あなただけではありません。しかし、きついと感じるのは体や心が悲鳴を上げている証拠ですから、我慢せずに何らかの対処をしなくてはいけません。

体力的にきつい時、精神的にきつい時、育児との両立がきつい時と悩み別に解決法を提案してきましたが、人によっては全然違う理由で看護師の仕事をきついと感じることもあるでしょう。

きついけど、どうしたら良いのかわからないという時は、周囲の信頼できる人に今の現状を話してみましょう。家族でも同僚でも友達でもかまいません。また、無料ですので、看護師転職サイトのコンサルタントに相談するという手もあります。すぐに転職する気が無くても構いません。無理に転職を勧めてきたりもしませんし、意外な解決策が見つかるかも知れません。

きついという気持ちを誰かに話すだけでも、気分が少し楽になることもありますし、自分では気づかなかった解決法をアドバイスしてもらえるかもしれません。

看護師の仕事は責任が重くて大変な仕事ですから、少しでもきついと感じる要素を減らして、ストレスなく働いていきたいですね。

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