[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師). more.. ]
仕事中の必携アイテムである「看護師の7つ道具」は、職場や個人によって多少違うと思います。
でも、多くの人にとって、あえて看護師の7つ道具を挙げるとすれば、
- ボールペン
- 油性マジック
- スケール
- タイマー
- 印鑑
- 聴診器
- ハサミ
このあたりになるのではないでしょうか。
[wphtmlblock id=”1304″]
これら7つ道具は、それぞれ、次のようなこだわりを持って選ぶことをおすすめします。
ボールペン | 安価で0.7㎜の太さの3色ボールペン |
油性マジック | ノックタイプ |
スケール | カンペ代わりに使えるもの |
タイマー | 電卓とライト機能がついているもの |
印鑑 | ツインタイプのキャップレス |
聴診器 | 軽さと性能を兼ね備えたもの |
ハサミ | 汚れにくいフッ素加工がされたもの |
これら7つ道具にこだわることで、仕事がスムーズに進むようになります。
「たかがペン、たかが印鑑」と思うかもしれませんが、少しのこだわりを持つだけで、仕事中のイライラや、ちょっとしたストレスを無くすことができるのです。
看護師のボールペン選び
photo: https://www.amazon.co.jp/
ボールペンは看護師の必須アイテムです。
ボースペンなしでは看護師の仕事はできません。
ボールペンに関する悩みは、書きにくいことと、失くしやすいことではないでしょうか。
ボールペンは
- 安くて
- 0.7㎜の太さの
- 3色ボールペン
を使うと、この2つの悩みを軽減することができます。
また、名前を入れておくと、もし失くしても戻ってくる可能性が高くなります。
書きにくいとイライラ&すぐ無くす
電子カルテ化が進んだことで、ボールペンで記録をする機会は少なくなりました。
とは言え、同意書のサインをもらう時や、ちょっとしたことをメモする時などは、まだまだボールペンを使う機会は多いです。
ボールペンの悩みと言えば、「書きにくくて」、「なかなかインクが出ないことがあること」だと思います。
急いでメモをする時に、インクが出ないとイライラしますね。
また、ボールペンはよく失くします。
忙しい時に、「ちょっとボールペン貸して」と言われて、貸したけれどそのまま返ってこない。
ナースステーションのテーブルに置いたままにしたら、いつの間にかなくなっていた。
これは、看護師あるあるの1つです。
安くて0.7㎜の3色ボールペンがおすすめ
ボールペンは
- 安くて
- 0.7㎜の太さの
- 3色ボールペン
をおすすめします。
ボールペンはどうしても失くしやすいものです。
そのため、ブランド物の高級ボールペンを持つのは止めておきましょう。
なくすのは嫌ですが、もし失くしてしまった場合、安いものなら「仕方がないか」と諦める事ができます。
失くす確率を少しでも低くするためには、ボールペンに名前を入れておくと良いでしょう。
市販のボールペンは0.5㎜の太さが多いですが、書きやすさを求めるなら0.7㎜の太さのものがおすすめです。
私の経験では、0.5㎜よりも0.7㎜のほうが「インクが出ない」、「書けない」ということが少なかったです。
また、黒1色だけでなく、黒・赤・青の3色ボールペンがやはり便利です。
黒・赤・青のボールペンを1本ずつ、合計3本持つよりも、1本にまとめたほうがゴチャゴチャせずに、管理しやすいですよね。
というわけで、看護師におすすめのボールペンは、100円ショップで売っているような0.7㎜の3色ボールペンです。
「100円ショップで売っているような0.7㎜の3色ボールペン」よりも、おすすめのボールペンがあります。
それは、製薬会社の3色ボールペンです。
photo: https://rakuma.rakuten.co.jp/
一度、使ったことがある看護師ならわかるはずです。
製薬会社からもらうボールペンは、意外と書きやすいことが多いのです。
職場に製薬会社のボールペンが余っていたら、一度使ってみましょう。
その使いやすさに、ビックリすると思います。
しかも、ただでもらったボールペンなら、万が一なくしてしまっても、ショックはないというメリットもあります。
ただ、いくら安いボールペンでも、製薬会社のボールペンでも、失くしたくないですよね。
そういう時はボールペンに名前を入れておくことをおすすめします。
少し高めのボールペンだと名前を入れてくれるサービスがありますが、100円均一や製薬会社のボールペンは名前を入れるサービスはないので、そういう時は自分で名前を入れましょう。
職場にテプラがあれば、それを少し借りて、自分の名前テープを作ると良いですね。
また、紙に自分のハンコを押して、それを切り抜いて、セロハンテープでボールペンに貼るのも簡単です。
名前を入れておけば、どこかに置き忘れてしまった時でも、戻ってくる可能性が高くなります。
マジックはキャップの閉め忘れが怖い
photo: https://www.amazon.co.jp/
看護師の7つ道具の2つ目は、油性マジックです。
油性マジックはキャップを閉め忘れた時のショックが大きいと思います。
そんな油性マジックに関する悩みは、ノックタイプの油性マジックを使えば、すべて解決します!
油性マジックで白衣にシミが!
photo: http://blog.livedoor.jp/yasiomasu/
看護師は油性マジックを良く使います。
点滴の残量チェックの時に点滴ボトルにラインを引いたり、点滴ボトルやシリンジに患者さんの名前や混注内容を記入したりします。
ただ、マジックのキャップを閉め忘れたままだったり、キャップをきちんと閉めずゆるんでいたまま、白衣のポケットに入れてしまうことがあります。
キャップをいつの間にかなくしてしまうこともあります。
そうすると、白衣に黒いシミが出てきてしまいます。
白衣に油性マジックでシミを作った経験があるのは、私だけではないはずです。
油性マジックでシミができると、洗濯では落ちません。
少しずつ薄くなっていくものの、完全には落ちないので困るのです。
ノックタイプですべて解決
油性マジックで白衣にシミを作る悩みを解決するには、ノックタイプの油性マジックを使うことをおすすめします。
油性マジックにも、ボールペンのようなノックタイプのものがあります。
ノックタイプなので、キャップを外す手間がなく、キャップをなくす心配もありません。
キャップが緩んでいたというミスもなくなります。
ノックタイプはキャップ式より手間がなく、急いでいる時も白衣にシミを作るリスクがありません。
スケールは覚えられない情報が書かれたものを
スケールは電子カルテ化が進んでいる職場では、そこまで使う機会は多くないと思いますが、紙カルテが少しでも残っているという職場では必須アイテムです。
スケールは何の変哲もない普通の定規ではなく、せっかくだから意識レベルや点滴の滴下数など、覚えることが面倒な情報が書かれたものを利用すると便利です。
暗記が面倒な情報、ありませんか?
スケールは完全電子カルテ化している職場では、それほど使う機会は多くないでしょう。
でも、ぜひ持っておきたい看護師の道具の1つです。
なぜなら、スケールはあなたの仕事を助けてくれるものになるからです。
よく使う知識だけれど、細かい部分まで暗記するのが面倒なことは、たくさんあると思います。
そのような「よく使うけれど、暗記が面倒」、「細かい部分があやふやになってしまう」という情報はいちいちナースステーションに戻って調べていると、時間も手間もかかります。
スケールをカンペ代わりに
スケールはあまり使わなくても、カンペ代わりに持っていましょう。
暗記するのが面倒な情報が記載されているスケールを使えば、スケールをカンペ代わりに使うことができます。
看護師にとってのスケールは、ただの定規ではないのです。
私の経験上、スケールに記載されていると役立つ情報は、こちらです。
- 瞳孔計
- 点滴スケール(滴下数)
- 意識レベル(JCS、GCS両方)
これらの情報が記載されているスケールを持っておくと、仕事がスムーズに進むと思います。
タイマーは電卓&ライト付きがおすすめ
電卓・ライト付バイブタイマー「ディスティックビーム」by アンファミエ infirmiere
看護師の7つ道具の4つ目は、タイマーです。
タイマーを使うと、「時間ですべきこと」を忘れずに済みます。
ただ、タイマーは、タイマー単独機能だけではもったいないので、電卓とライト付きのものを選ぶと良いでしょう。
タイマーだけではもったいない
看護師の仕事にタイマーは必須です。
特に、急性期病棟勤務の看護師の場合、タイマーは必ず持っておきたいアイテムの1つです。
急性期病棟では、次から次へと仕事をしなければいけませんし、突然緊急検査が入ったり、急変が起こったり、リーダー看護師や医師から仕事を頼まれたりします。
そのような状態で、検査出しの時間や抗生剤の投与時間などを忘れないようにするためには、タイマーを使わなければいけません。
ただ、自分専用タイマーを持っているなら、タイマー機能だけではもったいないです。
電卓&ライト付きタイマーだと一石三鳥
自分専用のタイマーを持つ場合は、タイマー機能だけではもったいないので、電卓とライト機能が付いているタイマーを購入することをおすすめします。
電卓やライト(ペンライト)は、タイマーと同じくらい良く使うアイテムだと思います。
点滴の滴下数を計算したり、In/Outバランスの計算をする時に電卓を使います。
また、瞳孔を見る時にはペンライトが必要です。
瞳孔をチェックする時には、患者さんの意識レベルが落ちたなど急変疑いの時が多いので、ナースステーションにわざわざペンライトを取りに行く時間が惜しい時もあります。
そのような時に、ライト機能があるタイマーを持っていれば、すぐに患者さんの瞳孔を確認できます。
また、夜勤のラウンド時にも使えますよね。
タイマーと電卓、ペンライトを常にすべて持っていれば、問題は解決するのですが、ポケットがパンパンで重くなりますので、1個で3つの機能が付いているタイマーを選ぶと良いでしょう。
印鑑のキャップをなくしやすい
印鑑は看護師の必須アイテムです。
- ネーム印
- 訂正印
の2つが必要ですね。
ただ、この印鑑はキャップをなくしやすいのが悩みです。
キャップをなくさないためには、キャップレスの印鑑を使うようにすると、もうキャップを探す手間がなくなりますのでおすすめです。
印鑑のキャップをなくして赤いシミが
看護師には印鑑は必須です。
看護記録や各種書類に印鑑を押しますし、注射箋に印鑑を押して、ダブルチェックをしたことを証明するようにしている病院が多いです。
また、記録の訂正などの時には、訂正印が必要です。
ただ、この印鑑はキャップをなくしやすいのが悩みです。
私が訂正印のキャップをなくした回数は、1度だけではありません。記憶にあるだけで、3回ほど失くしています。
キャップをなくすと、インクが乾いてしまって、印鑑を押せなくなってしまいますし、白衣にインクがついて、赤いシミができる時もあります。
ツインタイプのキャップレスの印鑑がおすすめ
photo: https://item.rakuten.co.jp/hankoya-shop/tuingt-01/
キャップをすぐになくしてしまうという看護師さんは、キャップレスの印鑑を使いましょう。
キャップレスで押すだけでOKのものや、印鑑本体にキャップが付いているワンタッチオープンのものを使うと、キャップをなくす心配はありません。
また、ネーム印と訂正印の1本2役になっているツインタイプのものだと、かさばりませんし、便利です。
聴診器は軽さと性能を両立させたい
3MリットマンクラシックIIS.E by アンファミエ infirmiere
聴診器は血圧を測るだけでなく、呼吸音や腸蠕動音の聴診、経管栄養の投与前のエア注入での確認など、日常的に使うものです。
性能が良いものは重く、軽いものを選ぶと安っぽく性能がいまいちです。
軽さと性能を両立させるためには、リットマンのものを選ぶようにしましょう。
あなたの肩こりは聴診器のせいかも?
聴診器は日常的に使うものです。
持ち運びは首にかけているという人が多いと思います。
ポケットに入れていると、どうしても聴診器だけで1つのポケットがパンパンになりますし、ポケットが型崩れしてしまって、少しカッコ悪いですから。
ただ、首にかけていると、ちょっと重みを感じることがあります。
肩こりの原因になることもあるでしょう。
でも、聴診器が重いからといって、軽いものに変えると、おもちゃのように安っぽいものになりますし、性能が悪く、微弱な副雑音などが聞き取りにくいという悩みがあります。
軽さと性能の両立はリットマンで
聴診器の軽さと性能を両立させたい看護師さんは、リットマンの
- ステソスコープクラシックⅢ
- クラシックⅡS.E.
- ライトウェイトⅡS.E.
の3つの中から選ぶと良いでしょう。
リットマンは世界的に最も有名な聴診器のメーカーで、性能には絶対的な定評があります。
また、上記の3つの聴診器は150g以下と女性が持ち歩いても、それほど重さを感じませんので、軽さと性能を両立させることができるのです。
聴診器の購入を考えている人は、ぜひ一度読んでみてください。
ハサミは汚れやさびが嫌!
日本製バンジーストラップ付フッ素加工ハサミ by アンファミエ infirmiere
看護師の7つ道具、最後はハサミです。
ハサミに関する看護師の悩みは、すぐに汚れたり、さびが付くことだと思います。
ハサミの汚れやさびを防ぐためには、フッ素加工のハサミを使うと良いでしょう。
看護師の仕事はハサミが汚れる
看護師の仕事をしていると、ハサミがすぐに汚れます。
ごみの分別のために、点滴のルートを切れば、ルート内に残った点滴が付着します。
外液や維持液単独だったら、まだ良いのですが、高カロリー輸液の場合は、ハサミが一気にべたつきます。
また、点滴を抜去した後のルートは、血液が付くこともありますね。
また、テープを切れば、ハサミにテープの粘着力がついてしまいます。
こう考えると、看護師のはさみって、本当に汚いんです。
汚れを取るために、ハサミを洗ったり、アルコール綿で拭いてきれいにすると、今度は錆びやすくなるという悩みがありますね。
フッ素加工のハサミがおすすめ
看護師のハサミはフッ素加工されたものを使いましょう。
フッ素加工されたはさみは、汚れはさっと拭くだけですぐに落ちますし、さびにくいです。
フッ素加工のハサミなら、さっとアルコール綿で拭けば、安心して白衣のポケットに入れることができます。
また、患者さんに当たっても安全なように刃先が丸いものがおすすめです。
ストラップが必要かどうかは好みの問題ですね。
たいていの看護師用のハサミには、紛失防止用のストラップがついています。
ハサミは、印鑑のキャップとは違ってなくすような大きさではないですし、ストラップをつけておくと、意外と邪魔になることが多いので、私はすぐにストラップは外して使っていました。
まとめ
看護師が仕事で使う7つ道具の選び方のコツをまとめました。
看護師の7つ道具は、いつも使うものだからこそ、こだわって選ぶようにしましょう。
看護師の必携アイテムはこだわって選べば、仕事が驚くほどスムーズに進むことがありますし、小さいイライラが少なくなります。
あなたが持っている看護師の7つ道具をこの機会に、一度見直してみてはいかがでしょう。
[wphtmlblock id=”1395″]
コメント
[…] 看護師だって女の子です。看護師の仕事のための7つ道具にこだわるのも大切ですが、女性としてのお役立ち便利アイテムを用意して、仕事とプライベートを上手に両立させるようにし […]