看護師のバーンアウト|超簡単チェックシートと予防・対処法

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今まで仕事に積極的にやる気を出して取り組んでいたのに、突然やる気がなくなってしまった、という人はいませんか?もしかしたら、それは「バーンアウト・シンドローム」かもしれません。

バーンアウト・シンドロームは「燃え尽き症候群」とも呼ばれるもので、それまで物事に意欲的に取り組んでいた人が、極度に疲労したことにより燃え尽きてしまったかのように意欲を失い、社会に適応できなくなった状態です。

いつも仕事で緊張を強いられていて、頑張っても結果が得られにくい、結果がついてこない環境の人、努力が認められにくい環境の人がなりやすいと言われています。

これは、看護師の仕事環境にピッタリ当てはまります。医師もバーンアウトのリスクは高いと言われていますが、看護師は医師の2倍もリスクが高いのです。(註1)

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バーンアウト・シンドロームにならないためには、仕事のストレスをできるだけ少なくすること、ストレスを溜め込まないこと、規則正しい生活を送って心身の負担を軽減する必要があります。もし、バーンアウト・シンドロームになってしまったら、専門医を受診して、身体と心をゆっくり休めましょう。

看護師はバーンアウトしやすいからこそ、バーンアウト・シンドロームの症状や予防法、対処法を知っておく必要があります。これらを知っておけば、看護師の仕事を続けながらもバーンアウトするのを未然に防ぐことができますし、バーンアウトしても適切に対処して症状の悪化を防ぐことができます。

バーンアウト・シンドロームの簡単チェック

まずは簡単なチェックシートで、あなたがバーンアウト・シンドロームかどうかをチェックしましょう。いくつかの質問に答えるだけですぐに答えがわかります。

バーンアウト・シンドロームは、放っておくと仕事へのやる気をなくすだけでなく、社会に適応できなくなったり、最悪の場合は自殺や過労死へとつながることもあります。

ですから、早めにチェックして、「バーンアウト・シンドローム予備軍」なら、適切な予防策をとってバーンアウト・シンドロームにならないようにしましょう。

もし「バーンアウト・シンドローム」だと疑われる結果が出ても悲観する事はありません。3章以降で具体的にあなたの取るべき対処法を示していますので、早めに解決してしまいましょう。

バーンアウト・シンドロームではないと診断された場合も、他人事とは考えずにいつかは自分の身に起こる可能性があると用心して、知識を頭の隅に入れて置きましょう。知識を持っているだけで、バーンアウト・シンドロームになるリスクは下がりますので、安心して仕事に専念できるはずです。

バーンアウト・シンドロームとは何か?

バーンアウト・シンドロームとは、「燃え尽き症候群」と呼ばれるものです。今まで1つの事に意欲的に取り組み没頭していた人が、心身共に疲れきってしまい、燃え尽きたかのように無気力になってしまう状態です。病状が悪化すれば無気力というだけでなく、自殺や過労死につながる恐れがあります。

献身的に努力してきたのに期待はずれの結果に終わり、頑張ってきたことが報われないことが多いと、バーンアウトしやすいとされています。そのため、バーンアウト・シンドロームは、医師や看護師、介護士、教師など対人サービス業を職業としている人が罹りやすいと言われています。

バーンアウト・シンドロームはうつ病の一種と考えられています(厚生労働省)。うつ病の原因は、人間関係のストレスや家庭内のトラブル、大切な人との死別や離別、大切なものの喪失など様々なものがありますが、うつ病の原因が仕事でバーンアウトしたことだった場合、バーンアウト・シンドロームと診断されると考えて良いでしょう。

バーンアウト・シンドロームはうつ病の一種ですので、進行すれば突発的な自殺につながることもあります。また、バーンアウト・シンドロームは心身ともに極度に疲労したことで起こりますので、過労死に至ることもあるのです。

バーンアウト・シンドロームはどのような症状が出るのか

今までははつらつと意欲的に仕事をしていた看護師さんでも、バーンアウト・シンドロームになると、無気力になって仕事へのやる気がなくなり、心身の不調が出てきます。

バーンアウト・シンドロームの代表的な症状は、心身ともに疲れはてる「情緒的消耗感」、人を人と思えなくなる「脱人格化」、やりがいを得られない「個人的達成感の減退」の3つがあります。

バーンアウト・シンドロームの症状を知っておくことで、いち早く自分の異変に気がつくことができ、対処することができるのです。

代表的なバーンアウト・シンドロームの症状を挙げてみます。

●心身ともに疲れ果てている
●仕事へのやる気が出ない
●周囲への思いやりがなくなる
●自分に自信が持てなくなる
●人間関係が苦痛で、1人でいたいと思う
●イライラしたり、精神的に不安定
●頭痛や肩こり、不眠、胃腸の不調などストレス性の身体症状がある
●アルコールの量が増える

バーンアウト・シンドロームはうつ病の一種と言えますので、うつ病と似たような症状が現れます。また、頭痛や肩こりなど身体症状が出やすい、アルコールの量が増えるのは、バーンアウト・シンドロームの特徴と言えます

バーンアウト・シンドロームのチェックリスト

次に、バーンアウト・シンドロームかどうかをチェックリストを用いて確認してみましょう。結果に基づいて対応する事で、バーンアウトの予防や対処へ活かしていくことができます。

日本語版バーンアウト尺度(註2)と、アメリカの心理学者アーチボルド・ハート(Archibald D. Hart。ナタール大学心理学博士課程修了。フラー神学大学院名誉学部長。心理学博士課程教授)のバーンアウト・チェックリスト(註3)を基に看護師に合わせた簡単なバーンアウト・シンドロームチェックリストを作成しました。

<バーンアウト・シンドロームチェックリスト>

当てはまる=2点
やや当てはまる=1点
当てはまらない=0点

1.勤務終了後はクタクタに疲れ果てている、以前よりも疲れやすい
2.看護師の仕事なんて、もう辞めたい
3.同僚や患者さんと接するのが苦痛
4.出勤前に仕事に行くのが嫌で、家から出たくない
5.仕事のミスが増えているが、あまり気にならない
6.看護師の仕事がつまらないと思う
7.イライラすることが多くなった
8.患者さんに無神経に接してしまう
9.心身ともに限界だと感じる
10.休日を1人でボーっと過ごすことが多い
11.胃腸の調子が悪い
12.寝つきが悪い、眠りが浅いなど不眠の症状がある

0~4点=バーンアウト・シンドロームの可能性は低い
5~10点=今後、バーンアウト・シンドロームになる可能性あり。要注意!
10点以上=バーンアウト・シンドロームの可能性が高い

バーンアウト・シンドローム予備軍のための予防法

チェックリストで、今後バーンアウト・シンドロームになる可能性があると診断された人は、今のままの生活を続けていたら危険です。バーンアウト・シンドロームを予防するためには、今の生活を変えなくてはいけません

仕事ではバーンアウトしやすい要因をできるだけ取り除き、プライベートでは健康的な生活を送り、気分転換を図るというような予防法をしっかり実践していきましょう。

仕事面での予防法

看護師の労働環境にはバーンアウトさせるための要因がたくさんあります。バーンアウトをしないためには、看護師の労働環境に潜むバーンアウトの要因をできるだけ取り除く必要があります。

看護師の労働環境に潜むバーンアウトの要因には、夜勤回数が多いこと、職場の人間関係が悪いこと、患者さんの死体験が多いこと、忙しすぎること、休めないことなどがあります。

これらの要因の中で、今のあなたの労働環境に当てはまるものはあるでしょうか?もし、夜勤回数が多いことや職場の人間関係が悪いことにストレスを感じている場合は、師長に相談しましょう。そして、夜勤回数を減らしてもらったり、人間関係を改善するための対処をしてもらってください。

患者さんの死や忙しすぎること、休めないことにストレスを感じている時は、転職するのも1つの手段です。

患者さんの死にストレスを感じている場合は、クリニックや介護施設、回復期リハビリテーション病棟など看取りが少ないところが良いでしょう。

忙しすぎることや休めないことがストレスの場合は、ゆとりのある職場や年間休日が多く、有給消化率が高い職場を探すことをオススメします。

プライベートでの予防法

プライベートでのバーンアウト予防法は、生活習慣を見直して、健康的な生活を送ることと気分転換の方法を見つけることです。

健康的な生活を送れば、身体への負担が軽減されますので、精神的なゆとりも生まれます。精神的なゆとりが生まれれば、バーンアウトすることを予防することができるのです。

また、気分転換の方法を見つければ、仕事にのめり込み過ぎることもなく、仕事とプライベートのバランスを取ることができます。

健康的な生活を送るためには、食事・運動・睡眠に気をつける必要があります。食事は、3食規則正しく食べて、栄養のバランスに気をつけましょう。仕事が忙しかったり、夜勤明けの日は自炊することが億劫になると思いますので、外食でもかまいません。ただ、外食すると栄養のバランスが偏りがちになりますので、野菜を多めで脂質が少なめのメニューを選んでください

適度な運動も大切です。汗をかくことはストレス発散や癒しにつながります。激しい運動でなくても、休日に少しウォーキングやサイクリングをすると良いでしょう。運動嫌いの人は、入浴後のストレッチから始めることをオススメします。

そして睡眠ですが、夜勤をやっていると早寝早起きは難しいと思いますので、質の高い睡眠を取るように心がけましょう。入浴するなど就寝前は心身ともにリラックスしておく、自分に合った寝具を使う、寝室の環境を整える、寝酒はしないなどに注意することで、睡眠の質は高くなります。

気分転換の方法は、人それぞれです。興味のあること、仕事を忘れられることだったら、何でもかまいません。美味しい物を探して食べ歩きをする、好きなテレビ番組を見る、カフェでゆっくり読書をする、フィットネスクラブで汗をかくなど、自分なりの気分転換法を探しておきましょう。

バーンアウトしてしまった時の対処法

バーンアウトしてしまった時には、心も身体も消耗している状態ですので、心身ともにゆっくりと休めることが最も大切です。しっかり休んで心身ともにパワーチャージすると、また元気になり、仕事へのやる気も戻ってきます。

バーンアウト・シンドロームになるのは、頑張りすぎる人が多いので、休むことに躊躇するかもしれません。でも、バーンアウトしている状態でさらに頑張っても、無気力なままで仕事のミスが増えて、患者さんにも同僚にも迷惑をかけてしまいます。

また、バーンアウト・シンドロームはうつ病の一種ですので、うつ状態が悪化して、最悪の場合は自殺を考えるようになるかもしれません。バーンアウトしてしまったら、心療内科を受診して心の休息を取り、仕事を休んで身体の休憩を取るようにしましょう。

心療内科や精神科を受診しましょう

バーンアウト・シンドロームはうつ病の一種ですので、心の休息を取るために心療内科や精神科を受診して精神的なストレスを解放、治療をすることで、心を休める必要があります。

「私はうつ病じゃない。ちょっと仕事に疲れただけだから、心療内科や精神科なんて受診する必要はない」と考えるかもしれません。

しかし、専門医やカウンセラーに話を聞いてもらうだけでも心が軽くなりますし、今までバーンアウト・シンドロームの症例を多く診てきたドクターから、症状の改善方法についての良いアドバイスをきっともらえるでしょう。

ゆっくり休みましょう

バーンアウトしてしまったら、身体の休息も必要です。心だけでなく、身体もグッタリと疲れきっているでしょうし、胃腸の不調や頭痛などストレスが原因の症状が出ていることもあるでしょう。

身体を休めるためには、仕事を休まなければいけません。仕事を休んでゆっくりとリラックスすれば、疲労や不調も回復するでしょう。身体が回復すれば、ストレスが少なくなりますので、心の回復にもつながります。また、仕事を休んでリラックスすることは、そのこと自体、心の休息にもなります。

可能であれば有給休暇をまとめて取って、長期間仕事から離れましょう。バーンアウトするほど仕事を頑張ってきたのですから、有給休暇はたっぷり余っているはずです。それをまとめて使うのです。また、心療内科を受診して診断書を書いてもらい、それを提出して、休職するという方法もあります

もし、有給休暇を使えない、休職も許可してもらえないという場合は、思い切って退職することをお勧めします。バーンアウトするまで頑張ってきたのに、休ませてもらえない職場なんて、今後も働きたいと思えますか?そんな職場は退職しても後悔しないはずです。

退職してゆっくり休んで、心身の充電ができたら、また看護師として元気に仕事に復帰すれば良いのです。

まとめ

看護師はバーンアウトしやすい職業だからこそ、バーンアウトの症状を理解して、早めに予防法を実践していく必要があります。また、バーンアウトしてしまったら、それ以上無理はせずに心身ともに休息を取りましょう。

バーンアウト・シンドロームは、ベテラン看護師よりも経験の浅い看護師がなりやすいという調査結果があります。(註4) 特に、新人看護師はリスクが高いですので注意しましょう。

新人看護師や経験が浅い看護師さんは、自分がバーンアウト・シンドロームになりやすいことを認識しておくと、早めに対応することができます。

バーンアウトするのは頑張りすぎた証拠です。バーンアウト・シンドロームで体調を崩しても、自分を責めることなく、むしろ頑張った自分をほめて認めてあげましょう。そして頑張ったごほうびとして、ゆっくり休んでください。

 

 

参考文献

註1

稲岡文昭,川野雅資,他:看護者の BURN OUT と社会的環境および行動特性との関連についての研究 一般医,精神科医との比較を通して.日本看護科学学会雑誌 6(3):50―60, 1986.

註2
日本語版バーンアウト尺度
アメリカの社会心理学者クリスティーナ・マスラーク(Christina Maslach スタンフォード大学心理学博士課程修了。博士(心理学)。アメリカのカリフォルニア大学バークレー校教授) が作ったバーンアウトの尺度(マスラーク・バーンアウト・インベントリー)に準拠して、田尾雅夫(社会心理学者。博士(経済学)。京都大学大学院心理学博士課程修了。京都大学名誉教授)と久保真人(産業・組織心理学者。博士(文学)。京都大学大学院文学科博士課程修了。同志社大学教授)が作成、改訂したもの。「情緒的消耗感」、「脱人格化」、「個人的達成」の 3 つの因子から構成されていて、多面的にバーンアウトの重症度を判断する。

註3
アメリカの心理学者アーチボルド・ハート氏のバーンアウト・チェックリスト
過去12 ヶ月の生活全体(仕事や社会の関わりなど)を見直して、この期間中に発生した変化の度合いを点数化して、バーンアウトの重症度を判断するもの。

註4
看護師のバーンアウトに関連する要因
http://www.jsomt.jp/journal/pdf/058030120.pdf

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